
土木工事や下水道工事の現場で欠かせない「土留め(どどめ)作業」。その中核を担う機材が水圧サポートです。
「名前は聞いたことがあるけれど、詳しい仕組みや種類はよく知らない」という方に向けて、水圧サポートの基礎知識から、現場の負担を激減させる最新の進化型までをプロの視点で解説します。
目次
水圧サポートとは
水圧サポートとは、上下水道工事などの溝掘削工事において、掘削した壁面が崩落しないように支える「土留め(つっぱり棒)」の一種です。
シリンダー内部に専用ポンプで水を送り、水圧によって伸縮させることで土留め板を固定します。従来のネジ式(手動)に比べて、「離れた場所から設置・撤去ができる」のが最大のメリット。作業員が溝の中に入らずに作業できるため、崩落事故による労働災害を防ぐ非常に重要な安全装備です。
水圧サポートの用途
上下水道工事、ガス工事、通信工事、電気工事など、比較的小規模な開削工事で使用されます。
側面に直接接する「矢板(やいた)」と、その矢板を受け止める役割の「腹起し(はらおこし)」とあわせて使用します。この腹起しを強力につっぱることで、作業中に壁面の土砂が崩落することを防ぎます。
1本あたり、約7.5t(73.5kN)もの側圧を受け止めることが可能です。
水圧サポートの一般名称
現場やメーカーによって呼び方は様々ですが、主に以下の名称で親しまれています。基本的には同じ用途の製品を指します。
- 水圧サポート(最も一般的な呼称)
- 水圧式サポート
- 水圧式パイプサポート
- 水圧ジャッキ
- アルミ製水圧サポート(軽量なアルミ合金製を強調する場合)
これらはすべて、水圧を利用して伸縮させる「土留め用支保工(しほこう)」を指しています。
水圧サポートの構造と設置ステップ
水圧サポートは、主に以下のパーツで構成されています。
- シリンダー本体(外管・内管): 水圧を受けて伸縮する主要部分。
- 受圧レール: 腹起し(横梁)に接して側圧を受ける部分。
- 注水口: 専用手動ポンプのホースを接続する箇所。
設置の5ステップ
- ポンプを接続し、設置間隔よりやや小さめに伸ばす。
- 作業棒を使用し、溝の外(地上)から腹起しに設置する。
- ポンプで水を送り加圧する。
- 水圧でサポートが伸び、腹起しを強力に押し付ける。
- 所定の圧力まで達したら設置完了。

水圧サポートの歴史
かつて、土留め支保工の主流は「木材」や「鋼製ネジ式ジャッキ」でした。
- 初期: 木材を現場の幅に合わせて切り出し、楔(くさび)で打ち込む方式。手間がかかり、強度計算も困難でした。
- 中期: 鋼製のネジ式サポートが登場。強度は安定しましたが、非常に重いうえに、設置のたびに作業員が危険な溝の底へ降りてネジを回す必要がありました。
- 現在: 1970年代以降、軽量な「アルミ合金」と「水圧システム」が融合。**「軽量化」と「非立ち入り作業(地上からの設置)」**が実現し、現在の安全基準が確立されました。
進化型「アルミギア式サポート」:自社製品比較
現在、水圧サポートはさらなる進化を遂げています。それが、ホーシンが提案する進化型アルミギア式サポート「スーパーSSジャッキ」です。
従来の水圧式と比較して、現場がどう変わるのかをまとめました。
自社製品比較表
|
比較項目 |
従来の水圧サポート |
進化型:アルミギア式サポート |
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伸縮方式 |
水圧(水) |
ギア伸縮式 |
|
メンテナンス |
水抜き・錆対策が必要 シリンダー(内管)の洗浄 |
付着した土砂の掃除のみ |
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動作確認 |
5分/本程度かかる |
簡単に伸縮し、約30秒/本で完了 |
|
冬季対応 |
水の凍結対策が必要 |
凍結の心配なし |
|
スピード |
ポンプ接続と注水の手間 |
電動ドライバー等で高速伸縮 |
|
施工性 |
伸縮にある程度の力が必要 |
高齢の方や女性でも軽い力で操作可能 |
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安全性 |
離れた場所から操作可能 |
離れた場所から操作 + 確実な機械固定 |
|
許容軸力 |
73.5kN(7.5t) |
78.4kN(8t) |
なぜ「ギア式」が選ばれるのか? どこが進化した?
従来の水圧式は非常に便利ですが、「水の準備が面倒」「冬場の凍結が心配」「水漏れが不安」という声もありました。
進化型のアルミギア式サポートは、水圧式のメリット(離れた場所からの操作)を活かしつつ、電動ドライバーやラチェットハンドルでシュルシュルと伸ばせる「ギア駆動」を搭載。
まとめ:最適なサポート選びが現場の安全を守る
水圧サポートは、単なる道具ではなく「作業員の命を守る砦」です。
その歴史と構造を理解し、さらに進化したギア式などの最新機材を取り入れることで、安全確保と工期短縮を両立させることができます。
ホーシンでは、長年親しまれている「水圧サポート」はもちろん、次世代の「アルミギア式サポート」まで、現場のニーズに合わせた幅広いラインナップを取り扱っております。
「自社の現場にはどのサイズが合う?」「ギア式のデモが見たい」
そんな方は、ぜひお気軽にホーシンへお問い合わせください。土留めのプロが最適なご提案をいたします。
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